目の下のくぼみにウルトラコルは効果がある?適応と注意点

はじめに

「目の下がくぼんで疲れて見える」
「目元が痩せて老けた印象になった」
「ヒアルロン酸以外で自然にふっくらさせたい」
このような目元の悩みに対して、注入治療を検討する方は少なくありません。
目の下のくぼみに対する治療としてはヒアルロン酸注入がよく知られていますが、近年ではPDOを主成分とする「ウルトラコル」も選択肢の一つとして用いられています。
ただし、目の下がくぼんで見える原因は一つではありません。
ウルトラコルが向いているケースもあれば、ヒアルロン酸や脂肪注入、クマ治療など、別の治療が適しているケースもあります。
今回は、目の下のくぼみに対するウルトラコルの特徴や適応、治療を受ける際の注意点について解説します。

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ウルトラコルとは?

ウルトラコルは、PDO(ポリジオキサノン)を微粒子化した注入製剤です。
PDOは体内で徐々に分解される生分解性の素材で、ウルトラコルではPDOによる組織反応を利用し、コラーゲン生成を促すことで肌のハリやボリュームの改善を目指します。
ヒアルロン酸のように製剤そのもので直接形を作る治療とは異なり、自分自身のコラーゲン生成を利用して徐々に変化していくことが特徴です。

目の下はなぜくぼんで見える?

目の下のくぼみには、さまざまな原因があります。
加齢によって目元の皮下脂肪や骨のボリュームが減少したり、皮膚のハリが低下したりすると、目の下から頬にかけての境界が目立つようになります。
また、眼窩脂肪が前方へ突出して「目袋」ができ、その下が相対的にくぼんで見えているケースもあります。
同じ「目の下のくぼみ」でも原因が異なるため、まずは目元の状態を見極めることが重要です。

目の下のくぼみにウルトラコルは効果がある?

目の下の軽度なボリューム不足やハリの低下が気になる場合には、ウルトラコルが選択肢となることがあります。
ウルトラコルはPDOによるコラーゲン生成を利用するため、目元を急激に膨らませるというよりも、時間をかけてハリやボリュームを補っていく治療です。
そのため、「目の下を自然にふっくらさせたい」「大きく形を変えるより、目元の痩せた印象を少し改善したい」といった場合に検討しやすい治療です。

目の下の小じわやハリ不足にも

目元は皮膚が薄く、加齢によるハリの低下が目立ちやすい部位です。
目の下のボリューム不足だけでなく、細かな小じわや皮膚の薄さによって疲れた印象に見えることもあります。
ウルトラコルでは、単純にくぼみを埋めるだけではなく、コラーゲン生成を促すことで肌のハリや質感の改善も目指します。
そのため、ボリュームロスと肌質の両方が気になっている方では、治療の選択肢になることがあります。

ウルトラコルとヒアルロン酸はどう違う?

目の下のくぼみでは、ウルトラコルとヒアルロン酸が比較されることがあります。
ヒアルロン酸は、製剤そのもので不足しているボリュームを直接補う治療です。
そのため、施術直後から変化を確認しやすく、くぼみの形に合わせてボリュームを調整しやすいことが特徴です。
一方、ウルトラコルはPDOによるコラーゲン生成を利用するため、徐々にハリやボリュームの変化が現れます。
すぐにくぼみを補いたいのか、時間をかけて自然な変化を目指したいのかによって、適した治療は異なります。

目の下のくぼみなら誰でもウルトラコルが向いている?

ウルトラコルは、すべての目の下のくぼみに適しているわけではありません。
例えば、目の下の脂肪が大きく前方へ突出している場合、脂肪の下へボリュームを追加するだけでは、かえって目元全体が重く見える可能性があります。
このような場合には、脱脂や裏ハムラなど、眼窩脂肪そのものに対する治療を検討することがあります。
また、骨格的なくぼみが強い場合や、大きなボリューム補正が必要な場合には、ヒアルロン酸や脂肪注入など別の方法が適していることもあります。

「黒クマ」にはウルトラコルが向いている?

目の下のくぼみによって影ができている、いわゆる黒クマでは、くぼみを改善することで影が目立ちにくくなる可能性があります。
ただし、クマには黒クマだけでなく、色素沈着による茶クマや血管・皮膚の薄さなどが関係するタイプもあります。
ウルトラコルを注入すれば、すべてのクマが改善するわけではありません。
まずクマの原因を確認したうえで、ボリューム不足への治療が必要かどうかを判断することが重要です。

目の下への注入は特に慎重な治療が必要

目の下は顔の中でも皮膚が薄く、注入した製剤によるわずかな凹凸も目立ちやすい部位です。
そのため、注入する位置や深さ、量などを慎重に判断する必要があります。
ウルトラコルも「ヒアルロン酸ではないから安全」「しこりができない」というわけではありません。
施術後には赤み、腫れ、内出血などが生じる可能性があり、注入製剤である以上、結節や感染などのリスクにも注意が必要です。
特に目元では、製剤の特徴だけでなく、目の下の解剖を考慮した注入方法が重要になります。

ヒアルロン酸のように溶かすことはできない

ウルトラコルを検討する際に知っておきたい違いが、ヒアルロニダーゼで溶解できないことです。
ヒアルロン酸製剤の場合、必要に応じてヒアルロニダーゼによる溶解を検討できます。
一方、ウルトラコルの主成分はPDOであり、ヒアルロン酸ではありません。
そのため、ヒアルロン酸と同じ感覚で「気になったら溶かせばいい」と考えることはできず、特に皮膚の薄い目元では適応や注入量を慎重に判断することが重要です。

目の下のくぼみは「何が原因か」で治療を選ぶ

目の下がくぼんで見える場合でも、原因によって適した治療は異なります。
軽度のボリュームロスやハリ不足であれば、ウルトラコルなどの注入治療が選択肢になります。
一方、眼窩脂肪の突出が強い場合には脱脂や裏ハムラ、明確なボリューム不足ではヒアルロン酸や脂肪注入など、別の治療が適していることもあります。
「目の下がくぼんでいるから何かを注入する」のではなく、脂肪の突出、くぼみ、皮膚の状態、骨格などを総合的に診断することが大切です。

まとめ

ウルトラコルはPDOを主成分とし、コラーゲン生成を促すことで肌のハリやボリューム改善を目指す注入治療です。
目の下では、軽度のくぼみやボリュームロス、ハリ不足などが気になる場合に選択肢となることがあります。
一方、目の下のくぼみが眼窩脂肪の突出によって生じている場合や、大きなボリューム補正が必要な場合には、ウルトラコル以外の治療が適していることもあります。
また、目元は皮膚が薄く、凹凸などが目立ちやすい部位です。ウルトラコルはヒアルロン酸のようにヒアルロニダーゼで溶解することもできないため、適応や注入方法を慎重に判断する必要があります。
目の下のくぼみが気になる方は、製剤だけで治療を決めるのではなく、まず「なぜくぼんで見えているのか」を診断し、自分の状態に合った治療を選びましょう。


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篠﨑 智公

この記事の監修者

院長

篠﨑 智公

2014年、福岡大学医学部医学科卒業。形成外科・美容外科専門医。たるみ治療、豊胸をはじめ、幅広い美容施術を得意とし、患者一人ひとりに寄り添った丁寧なカウンセリングに定評がある。

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