2026/08/21
たるみ治療
PDO・PLLA・PCLの違いを比較|糸リフトの素材による特徴や選び方を解説
はじめに
「糸リフトにはPDO・PLLA・PCLがあるけれど何が違うの?」「どの素材を選べば効果が長持ちする?」「クリニックによって使う糸が違う理由は?」
糸リフトを検討している方の中には、このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
糸リフトに使用される糸は、素材によって体内で吸収される速度や柔軟性、持続期間などに違いがあります。
しかし、「PDOだから良い」「PCLだから優れている」という単純なものではありません。
実際には、素材だけでなく、コグ(突起)の形状や糸の太さ、構造、挿入方法なども仕上がりに大きく影響します。
この記事では、代表的なPDO・PLLA・PCLの違いや、それぞれの特徴について詳しく解説します。
当院の糸リフトの種類と詳細は下記をご覧ください。
Dooth ココリフト TEX3D アンカーDXダブル テスリフト
糸リフトの素材とは?
糸リフトで使用される糸は、体内で徐々に分解・吸収される「吸収性素材」が主流です。
糸を皮下へ挿入すると、物理的に組織を引き上げるだけでなく、糸の刺激によってコラーゲン生成が促され、ハリや弾力の向上も期待できます。
現在、多くのクリニックで採用されている素材がPDO・PLLA・PCLです。
それぞれ性質が異なるため、患者様の肌状態やたるみの程度、希望する仕上がりに応じて選択されます。
PDO(ポリジオキサノン)の特徴
PDOは、現在最も広く使用されている糸リフト素材の一つです。
吸収までの期間は比較的短く、一般的には約6〜8か月程度で体内へ吸収されるとされています。
柔軟性があり扱いやすいため、多くの種類の糸リフト製品で採用されています。
また、糸が吸収される過程でコラーゲン生成が促されるため、リフトアップだけでなく肌のハリ改善も期待できます。
初めて糸リフトを受ける方にも選ばれることが多い素材です。
PLLA(ポリ乳酸)の特徴
PLLAは、生体適合性が高く、コラーゲン生成を促す作用が期待される素材です。
PDOよりもゆっくり吸収される傾向があり、一般的には約12〜18か月程度かけて分解されるとされています。
肌のハリや弾力を高める作用が期待できるため、リフトアップだけでなくエイジングケアを目的として使用されることもあります。
一方で、製品によってはやや硬さを感じやすいものもあるため、適応を見極めることが重要です。
PCL(ポリカプロラクトン)の特徴
PCLは、現在使用されている糸素材の中でも比較的ゆっくり吸収される素材です。
一般的には約18〜24か月程度かけて体内へ吸収されるとされ、持続期間の長さが特徴とされています。
柔軟性にも優れているため、自然な動きになじみやすいという特徴があります。
また、長期間にわたってコラーゲン生成をサポートすると考えられており、持続性を重視する方に選ばれることがあります。
素材によって効果は大きく変わる?
「PCLだから長持ち」「PDOはすぐ効果がなくなる」と考える方もいますが、実際はそれほど単純ではありません。
糸リフトの仕上がりは、素材だけでは決まりません。
コグの形状や糸の太さ、挿入する層、糸の本数、医師のデザインや技術によっても結果は大きく変わります。
また、糸が体内に残っている期間と、リフトアップ効果が持続する期間は必ずしも一致するわけではありません。
そのため、「一番長持ちする素材」を選ぶことよりも、自分のたるみに適した糸を選ぶことが重要です。
最近は複数素材を組み合わせた糸も増えている
近年では、PDO・PLLA・PCLの単一素材だけではなく、それぞれの特徴を活かした複合素材の糸も登場しています。
また、素材だけでなく、360°コグや双方向コグ、T字型コグなど、コグの構造にもさまざまな工夫が施されています。
例えば、固定力を高めることを目的とした特殊なコグ構造や、組織へ均等に力を分散させる設計など、製品ごとに特徴があります。
そのため、「PDOかPCLか」という素材だけではなく、糸全体の設計を見ることも重要です。
糸選びで大切なのは「素材」より「適応」
患者様から「一番良い糸はどれですか?」と質問されることがありますが、一つの素材がすべての方に最適というわけではありません。
軽いたるみなのか、中等度以上のたるみなのか。
フェイスラインを引き上げたいのか、ほうれい線を改善したいのか。
このように、改善したい部位やたるみの程度によって適した糸は変わります。
また、皮膚の厚さや脂肪量、年齢によっても選択は異なります。
そのため、素材だけを基準に選ぶのではなく、医師の診察を受けたうえで、自分に合った糸を選ぶことが大切です。
まとめ
糸リフトで使用されるPDO・PLLA・PCLは、それぞれ吸収速度や柔軟性、コラーゲン生成への特徴に違いがあります。
PDOは幅広く使用されるスタンダードな素材、PLLAはコラーゲン生成を促しながら比較的ゆっくり吸収される素材、PCLは持続期間が長い素材として知られています。
しかし、糸リフトの効果は素材だけで決まるものではありません。
コグの構造や糸の設計、医師の技術、患者様のたるみの状態など、さまざまな要素が組み合わさって最終的な仕上がりが決まります。
糸リフトで満足度の高い結果を得るためには、「どの素材が一番良いか」ではなく、「自分の肌やたるみに合った糸は何か」という視点で治療を選ぶことが重要です。
スレッドリフトのカウンセリング
ご予約はこちら
この記事の監修者
院長
篠﨑 智公
2014年、福岡大学医学部医学科卒業。形成外科・美容外科専門医。たるみ治療、豊胸をはじめ、幅広い美容施術を得意とし、患者一人ひとりに寄り添った丁寧なカウンセリングに定評がある。