脂肪組織由来間葉系幹細胞点滴療法（MSC療法）について

当クリニックでは、革新的な再生医療として「脂肪組織由来間葉系幹細胞点滴療法（MSC療法）」を提供しています。この治療は、患者様自身の脂肪組織から抽出した間葉系幹細胞（MSC）を用いて、様々な疾患の治療や健康促進を目的としています。

ご自身の身体から採取した脂肪の幹細胞を生体外で培養し、点滴で身体に戻して慢性疼痛などの症状を緩和する再生医療の治療です。

 

東京ココセランクリニックでは再生医療安全確保法に基づき、特定再生医療認定委員会の審査を経て、正式な手順で安全な再生医療を提供できる体制を整えています。

第二種再生医療等提供計画番号
認定再生医療等委員会の認定番号：NA8150021
認定再生医療等委員会の名称：一般社団法人国際再生医療普及協会特定認定再生医療等委員会

 

治療の特徴と効果

ーーー再生医療の治療とは？

再生医療の治療とは、組織の修復に必要な材料（細胞）を体外で培養し体に移植する事と、不足する免疫を体外で培養し体に移植する事です。従来のように単なる長寿を目的とした医療では無く、老化した組織や傷付いた組織の修復に効果を発揮し、健康寿命を最大限に引き出す事が期待出来る治療です。

脂肪由来幹細胞は、幹細胞自身が分化して組織になる細胞と、幹細胞の自己複製時に放出される様々な成長因子によって周囲にある未分化な幹細胞に刺激を与え自己複製させる能力があり、組織の恒常性維持を担います。

効果として傷ついた細胞を改善させることで慢性疼痛などを改善させることができます。

 

脂肪由来間葉系幹細胞のメカニズム

脂肪幹細胞から取り出した幹細胞は、病気やケガで失われた細胞を新しく補うという性質を持っています。

・免疫や炎症の異常を調節して正常に戻す能力がある(免疫調節作用)

・組織の損傷部位に集まる能力がある(ホーミング効果)

・様々な機能性物質を分泌し近隣の細胞に働きかける能力がある(パラクライン効果)

ホーミング効果とは脂肪幹細胞は血管やリンパ管の中を移動し、損傷した部位を自ら探して、修復・再生のために向かっていく効果です。

パラクライン効果とは、幹細胞が細胞の増殖や分化を促進する成長因子を分泌し、損傷部位の修復を助ける効果です。

細胞からの分泌物が大循環を介して遠方の細胞に作用するエンドクラインではなく、細胞からの分泌物が直接近隣の細胞に作用することをパラクライン効果といいます。

 

自己脂肪由来幹細胞の利点

自己の脂肪から由来する幹細胞の利点としては以下の点が挙げられます。

• 幹細胞の中でも修復力が高い
• 脂肪組織内に幹細胞が大量に存在する
• 痛みが少ない施術で大量の細胞採取が可能
• 倫理的問題が無い
• 遺伝子操作の必要が無い
• 拒絶反応が殆ど無い
• 発がん性リスクゼロ
• 骨髄由来幹細胞はがん化リスクの報告あり

 

安全性で効果的な治療を目指して

患者様の効果よりも利益を優先する医療機関は、幹細胞数が多く仕入コストが安い培養施設に依頼します。しかし、残念な事に患者様の希望通りの効果は得られず、治療を断念してしまう患者様が多く見受けられます。

患者様の効果を優先する医療機関は、幹細胞が活性化した最高の状態で出荷する培養施設に依頼します。また、２回目以降の移植用細胞も冷凍保管された中間体から再培養して活性化した状態の幹細胞を移植します。この様な製造工程の幹細胞であれば、患者様は効果を体感しやすく継続治療を希望されます。

そのため当院では以下の点を気をつけて治療を行っています。

①安全性を最優先するために動物由来は使用しない

②より身体全体への効果を期待し一番サイトカインが放出される継代数で出荷している

③冷蔵出荷を指定している

 

 

治療プロセス

• 患者様の脂肪組織を採取します（麻酔下に15分ほどで終わります）
• ラボへ運搬し、組織の洗浄・酵素分解を行い、幹細胞のみ抽出・選別を行います
• 培養プロセスをへて培養し、製品となったご自身の幹細胞を点滴により患者様に戻すことで、体内での治癒プロセスを促進します。治療は安全で効果的ですが、個々の健康状態や病歴に応じてカスタマイズされます。
• 目安は3-4ヶ月に一度の点滴治療になります。

当クリニックでは、患者様のニーズに応じた個別の治療計画を提供しています。

 

出荷証明

ヒト自己脂肪組織由来間葉系幹細胞を用いた慢性疼痛緩和治療で点滴に使用する幹細胞については、培養した幹細胞の出荷細胞証明書をお渡しさせて頂きます。

・　幹細胞総数

・　生きている細胞の割合

・　バクテリアテスト

・　マイコプラズマテスト

・　エンドトキシンテスト

・　幹細胞細胞の純度テスト