2026/01/06
美容皮膚科
#ニキビ
#ニキビ跡
ニキビ治療で悪化するのはなぜ?失敗・後悔を招く8つの落とし穴とは?
「ニキビ治療を始めたのに、なぜか前よりひどくなった」
「皮膚科にも美容クリニックにも通ったのに、治る気配がない」
「治療を頑張っているのに、ニキビが慢性化している気がする」
ニキビ治療は、皮膚科・美容皮膚科を問わず非常に多くの方が受けている治療です。しかしその一方で、「治療しているはずなのに悪化した」「むしろニキビが増えた」「一生治らないのではと不安になった」という声も少なくありません。
本来、ニキビ治療は正しく行えば改善が期待できるものです。それにもかかわらず、なぜ一部の人は治療をしているのに悪化してしまうのでしょうか。そこには、ニキビ治療特有の「落とし穴」が存在します。
本記事では、ニキビ治療が悪化してしまう人に共通する原因を、皮膚の仕組み・治療の選択・生活習慣・スキンケアの観点から詳しく解説します。現在ニキビ治療中の方はもちろん、これから治療を検討している方にとっても重要な内容です。
そもそもニキビ治療とはどのような治療か
ニキビ(尋常性ざ瘡)は、毛穴に皮脂や角質が詰まり、アクネ菌が増殖することで炎症を起こす皮膚疾患です。思春期ニキビ、大人ニキビ、繰り返すニキビ、治りにくいニキビなど、年齢や肌質によって状態は大きく異なります。
一般的なニキビ治療には、以下のような方法があります。
- 外用薬(ベピオ、ディフェリン、エピデュオなど)
- 内服薬(抗生剤、漢方など)
- ケミカルピーリング
- レーザー・光治療
- イオン導入、スキンブースター
- 生活習慣・スキンケア指導
しかし、これらの治療は「正しく使われて初めて効果を発揮する」ものであり、選び方や使い方を間違えると、逆に悪化する原因になることがあります。
ニキビ治療が悪化する人の落とし穴
初期悪化を「失敗」と勘違いしてしまう
ニキビ治療で最も多い誤解のひとつが、初期悪化=治療失敗と判断してしまうことです。
外用薬(特にレチノイド系)を使い始めた直後は、ニキビが一時的に増える、赤みやヒリつきが出る、皮むけが起こるといった反応が出ることがあります。これは、皮膚のターンオーバーが促進され、毛穴の中にあった炎症の芽が一気に表面化する過程で起こるものです。
この段階で治療を中断してしまうと、ニキビは改善しないまま慢性化し、「何をやっても治らない状態」に陥りやすくなります。
自分のニキビのタイプを理解していない
ニキビには明確な段階があります。
- 白ニキビ(面皰)
- 黒ニキビ
- 赤ニキビ(炎症性)
- 黄ニキビ(化膿)
さらに、「皮脂過剰型」「乾燥型」「ホルモン影響型」「ストレス型」など、背景も人によって異なります。
白ニキビが多い人と、炎症ニキビが主体の人では、適した治療は全く違います。それにもかかわらず、SNSや口コミを参考に自己判断で治療を選んでしまうと、症状に合わない刺激を与え、悪化の原因になります。
「強い治療=早く治る」と思い込んでいる
「早く治したいから、強い治療を選ぶ」
この考え方は、ニキビ治療において非常に危険です。
ピーリングの頻度が多すぎる、レーザーを短期間で繰り返す、刺激の強い外用薬を一気に使うなど、肌の回復が追いつかない治療は、バリア機能を破壊し、かえって炎症を長引かせます。
- ニキビが治らない
- 赤みが残る
- ニキビ跡ができやすくなる
といった悪循環に陥ります。
スキンケアの「やりすぎ」
ニキビに悩む方ほど、洗顔やスキンケアを頑張りすぎてしまう傾向があります。
- 1日に何度も洗顔する
- スクラブやピーリングを頻繁に使う
- さっぱりタイプしか使わない
- アルコール入り化粧品を多用する
これらはすべて、肌の乾燥とバリア機能低下を招き、ニキビを悪化させる原因になります。
皮脂が多い=保湿不要、という考えは誤りです。乾燥した肌ほど皮脂分泌が過剰になり、ニキビが悪化しやすくなります。
生活習慣を軽視している
どれだけ治療をしても、生活習慣が乱れているとニキビは改善しません。
- 睡眠不足
- 食生活の偏り
- 強いストレス
- ホルモンバランスの乱れ
特に大人ニキビは、皮膚だけでなく体全体の状態が強く影響します。治療だけに頼り、生活改善を怠ると、再発を繰り返す原因になります。
治療をコロコロ変えてしまう
「この治療は合わないかも」
「別のクリニックの方が良さそう」
短期間で治療を変え続けることも、ニキビ悪化の大きな原因です。ニキビ治療は、効果が出るまでに一定の期間が必要です。
治療を十分な期間続ける前にやめてしまうと、肌が安定せず、常に炎症が起きやすい状態になってしまいます。
ニキビ跡とニキビを混同している
治療が進んでも、「赤みが消えない」「跡が残っている」と感じる方は多くいます。しかしそれは、ニキビではなくニキビ跡(炎症後紅斑や色素沈着)である可能性があります。
ニキビとニキビ跡では、必要な治療が異なります。ここを混同すると、「治療しても治らない」と感じてしまいがちです。
自己判断で薬の量や頻度を変えている
「刺激が出たから減らした」
「早く治したいから多めに塗った」
こうした自己調整は、治療効果を不安定にし、悪化の原因になります。外用薬は、医師の指示通りの量・頻度で使用することが前提です。
ニキビ治療で後悔しないために重要な考え方
ニキビ治療で大切なのは、「短期的な変化」に一喜一憂しないことです。
- 正しい診断
- 適切な治療選択
- 継続できるスキンケア
- 生活習慣の見直し
これらを総合的に整えることで、ニキビは少しずつ改善していきます。
まとめ
ニキビ治療が悪化する原因の多くは、治療そのものではなく、治療の受け方・向き合い方にあります。
焦らず、正しい知識を持ち、肌の変化を長期的に見守ることが、ニキビ改善への最短ルートです。ニキビは適切な治療と継続によって、必ずコントロールできる疾患です。
この記事の監修者
院長
篠﨑 智公
2014年、福岡大学医学部医学科卒業。形成外科・美容外科専門医。たるみ治療、豊胸をはじめ、幅広い美容施術を得意とし、患者一人ひとりに寄り添った丁寧なカウンセリングに定評がある。
