2026/01/14
美容皮膚科
#シミ取り
#ダウンタイム
#ピコレーザー
「シミ取り後に濃くなった?」色素沈着の原因と正しい経過の見分け方
シミ取りレーザーやピコレーザーなどの美容医療を受けたあと、
- 「シミが前より濃くなった気がする」
- 「茶色い跡が消えない」
- 「これって色素沈着?失敗?」
- 「いつまで待てばいいの?」
こうした不安から「シミ取り 色素沈着」
というキーワードで検索する方は非常に多く、美容皮膚科の相談内容としても上位を占めています。
結論からお伝えすると、シミ取り後に起こる色素沈着の多くは一時的な経過であり、必ずしも施術の失敗ではありません。
しかし、正しい知識がないと「失敗したのではないか」「このまま一生残るのではないか」と強い不安を感じ、必要のない再施術や過剰なケアをしてしまうこともあります。
本記事では、シミ取り後の色素沈着について、
- 色素沈着の正体
- なぜ起こるのか
- どれくらいで治るのか
- 失敗との違い
- 悪化させる行動・正しいケア
- 相談・再治療の判断基準
まで、実際の臨床で説明しているレベルの情報量で詳しく解説します。
シミ取り後の色素沈着とは何か
色素沈着の医学的な定義
シミ取り後に起こる色素沈着の多くは、炎症後色素沈着(Post Inflammatory Hyperpigmentation:PIH)と呼ばれる状態です。
これは、レーザーなどの刺激によって皮膚に炎症が起こり、その回復過程でメラノサイトが活性化し、メラニンが過剰に産生されることで生じます。
つまり色素沈着は、
- レーザーが強すぎたから起こる
- 医師の技術が未熟だったから起こる
という単純な話ではなく、皮膚の防御反応の一部として起こる現象です。
「シミが濃くなった」と感じる仕組み
施術後に多くの方が感じるのが、「シミが取れるどころか、濃くなった気がする」という違和感です。
これにはいくつかの理由があります。
- かさぶたが取れた直後で色が強く見える
- 赤みと茶色みが混在している
- 周囲の肌が明るくなり、コントラストが強調される
- 炎症による一時的なメラニン増加
これらが重なることで、実際以上に濃く見えてしまうのです。
シミ取り後に色素沈着が起こる主な原因
レーザー・ピコレーザーによる炎症反応
シミ取り治療は、メラニンに反応してエネルギーを加えることで、シミを分解・排出させます。
この過程で、皮膚には必ず一定の炎症が生じます。
特に以下の場合は、色素沈着が起こりやすくなります。
- 濃く根深いシミ
- ADMや肝斑が混在している
- 繰り返し刺激を受けている部位
- 出力が必要以上に強いケース
紫外線の影響
施術後の肌は、バリア機能が低下した非常に無防備な状態です。
この時期に紫外線を浴びると、メラノサイトが刺激され、色素沈着が強く・長く残りやすくなります。
「少し外に出ただけ」「曇っているから大丈夫」という油断が、色素沈着を悪化させる原因になります。
摩擦・刺激による悪化
- かさぶたを無理に剥がす
- 洗顔時にこする
- メイクブラシで強く触る
- 刺激の強いスキンケアを使う
こうした行動は、炎症を長引かせ、色素沈着を定着させる要因になります。
体質・肌質による個人差
同じ施術を受けても、色素沈着が出やすい人、ほとんど出ない人がいます。
特に以下の傾向がある方は注意が必要です。
- もともと色素沈着しやすい
- ニキビ跡が茶色く残りやすい
- アトピー体質・敏感肌
- 日常的に日焼けしやすい
シミ取り後の色素沈着はいつまで続く?
一般的な経過の目安
炎症後色素沈着は、
- 1〜3か月:徐々に薄くなり始める
- 3〜6か月:かなり目立たなくなる
- 6か月前後:ほぼ改善
という経過をたどることが多いです。
重要なのは、少しずつでも変化していれば正常経過である可能性が高いという点です。
「治らない」と感じやすい理由
色素沈着は、急激に消えるものではありません。
毎日鏡を見ることで、変化を実感しづらくなり、「全然変わらない」「むしろ悪くなっている」と感じてしまうことがあります。
実際には、ゆっくりとメラニンが代謝・排出されている途中であるケースがほとんどです。
色素沈着と「シミ取り失敗」の違い
失敗と誤解されやすいケース
以下は、正常な経過であることが多い状態です。
- 施術後数週間で茶色く見える
- 赤みと茶色みが混在している
- まだ完成時期に達していない
この段階で「失敗」と判断してしまうのは早すぎます。
本当に注意すべきケース
一方で、次のような場合は医師への相談が必要です。
- 半年以上ほとんど変化がない
- 明らかに範囲が広がっている
- 赤み・炎症・かゆみが続く
- 別のタイプのシミ(肝斑など)が悪化している
色素沈着を悪化させないために重要なこと
紫外線対策は「最優先」
- 日焼け止めを毎日使用
- 外出時は塗り直し
- 帽子・日傘の併用
これだけで、経過は大きく変わります。
摩擦を徹底的に避ける
「美白したいから」といって、
強いケアをすると逆効果になることがあります。
肌を刺激しない・守る意識が重要です。
医師の指示に従った治療を続ける
必要に応じて、外用薬、内服薬、追加治療が検討されることもありますが、自己判断で行わないことが重要です。
色素沈着が不安なときにやってはいけないこと
- ネット情報だけで失敗と決めつける
- 自己流でピーリングや強い美白を始める
- 早期に再レーザーを希望する
- 他人の経過と比較する
これらは、色素沈着を長引かせる原因になります。
まとめ
シミ取り後の色素沈着は、多くの場合、肌が回復する過程で起こる一時的な反応です。
大切なのは、
- 正しい経過を知ること
- 焦らないこと
- 不安なときは医師に相談すること
これが、後悔しないシミ取りにつながります。
この記事の監修者
院長
篠﨑 智公
2014年、福岡大学医学部医学科卒業。形成外科・美容外科専門医。たるみ治療、豊胸をはじめ、幅広い美容施術を得意とし、患者一人ひとりに寄り添った丁寧なカウンセリングに定評がある。
